退去率の計算式と空室対策
管理会社・オーナー様向け実務ガイド
退去率は賃貸経営の収益を左右する基本指標です。本ページでは退去率の計算方法と適正水準の考え方、退去を減らす施策、そして退去が発生したときに空室期間を最小化する原状回復の段取りまで、年間9,787件の退去対応実績を持つスム住むが実務目線で解説します。
無料で相談する(見積無料・最短即日)退去率とは?計算式と適正水準の考え方
退去率とは、一定期間(通常は1年間)のうちに管理物件から退去が発生した割合を示す指標です。計算式は次のとおり、とてもシンプルです。
年間退去率(%)= 年間の退去戸数 ÷ 管理戸数 × 100
たとえば管理戸数20戸のアパートで年間に3戸の退去があれば、退去率は15%です。あわせて「100 ÷ 退去率(%)」で平均居住期間の近似値が求められます。退去率15%なら平均でおよそ6.7年に1回入れ替わる計算になり、入居者がどれくらい定着しているかを直感的に把握できます。
| 管理戸数 | 年間退去戸数 | 年間退去率 | 平均居住期間の目安 |
|---|---|---|---|
| 10戸 | 2戸 | 20% | 約5年 |
| 20戸 | 3戸 | 15% | 約6.7年 |
| 50戸 | 5戸 | 10% | 約10年 |
| 100戸 | 25戸 | 25% | 約4年 |
「退去率は何%なら合格」という全国一律の正解はありません。単身者向け物件は進学・就職・転勤による退去が構造的に発生しやすく、ファミリー向けは居住が長期化しやすいなど、物件タイプ・立地・入居者層によって水準が大きく変わるためです。実務では、まず自社の過去2〜3年分の退去率を物件タイプ別に算出し、同条件の物件同士で比較したうえで「前年より改善する」ことを目標に置くのが現実的です。
退去率の高さが収益に与える影響
退去1件が発生すると、単に「家賃が1戸分止まる」だけでは済みません。空室期間中の家賃損失に加えて、原状回復費用のうち貸主負担分(経年劣化・通常損耗は貸主負担が原則です)、募集広告費、条件交渉によるフリーレント、立会・精算・募集にかかる社内の人的コストが同時に発生します。
中でも金額のインパクトが大きいのが空室期間の家賃損失です。次の表は、月額家賃別に空室が続いた場合の機会損失を単純計算したものです。
| 月額家賃 | 空室1ヶ月 | 空室2ヶ月 | 空室3ヶ月 |
|---|---|---|---|
| 6万円 | 6万円 | 12万円 | 18万円 |
| 8万円 | 8万円 | 16万円 | 24万円 |
| 10万円 | 10万円 | 20万円 | 30万円 |
| 12万円 | 12万円 | 24万円 | 36万円 |
たとえば家賃8万円の部屋で原状回復と募集に3ヶ月かかれば、家賃損失だけで24万円です。一方、同じ部屋の原状回復工事を退去直後に完了させ、空室を1ヶ月に抑えられれば損失は8万円にとどまります。つまり空室対策には「退去そのものを減らす(中長期の施策)」と「退去が出たときに空室期間を縮める(即効性のある施策)」の両輪があり、どちらか一方だけでは不十分です。以降でそれぞれを具体的に見ていきます。
退去を減らすための実践的な施策
転勤・進学・結婚など、管理側の努力では防げない退去は一定割合で発生します。狙うべきは「住まいへの不満」を理由とする退去をなくすことです。代表的な施策を5つ紹介します。
1. 入居中修繕への迅速な対応
水漏れ・エアコンの不調・建具の不具合など、入居中の修繕依頼への対応スピードは入居者満足度に直結します。「連絡したのに何日も放置された」という体験は更新をためらう強い理由になります。スム住むは原状回復工事だけでなく入居中修繕にも対応しており、管理会社様の一次対応の負担を減らせます。
2. 共用部の美観と定期メンテナンス
エントランスやゴミ置き場、廊下の汚れは毎日目に入るため、蓄積すると物件全体への印象を悪化させます。定期清掃と小さな傷みの早期補修は、退去予防と同時に内見時の成約率にも効く投資です。
3. 更新時期の丁寧なコミュニケーション
更新案内を事務的な通知だけで済ませず、室内の不具合や困りごとをヒアリングする機会として使うと、不満が退去に変わる前に手を打てます。長期入居者への設備更新の提案(エアコン交換など)も、退去して初めて大規模修繕するより結果的に安くつくことがあります。
4. 退去理由の記録と分析
退去立会や解約受付の際に退去理由を必ず記録し、「防げない退去(転勤・進学等)」と「防げた可能性のある退去(騒音・設備不満・対応不満等)」に分類しましょう。防げた退去が特定の物件や設備に偏っていれば、改善投資の優先順位が明確になります。
5. 透明性の高い退去精算でトラブルと悪評を防ぐ
敷金精算をめぐるトラブルは、口コミやレビューを通じて次の入居募集にまで悪影響を及ぼします。国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」に沿って、経年劣化・通常損耗は貸主負担、故意・過失による損耗は借主負担という原則で公正に精算することが、結果的に物件の評判と入居率を守ります。負担区分の詳細は原状回復ガイドライン完全解説を、精算書の作り方は敷金精算書の書き方・テンプレートをご覧ください。
退去発生時に空室期間を最小化する方法
退去をゼロにすることはできない以上、収益への影響を最も直接的に抑えられるのは「退去から次の入居までの日数を縮めること」です。鍵になるのは、退去予告を受けてから退去日までの1〜2ヶ月を準備期間としてフル活用し、退去日をほぼそのまま工事開始日にする段取りです。
| 工程 | タイミング | 空室期間を縮めるポイント |
|---|---|---|
| ① 退去予告の受領 | 退去日の1〜2ヶ月前 | この時点で立会と工事の手配を開始。募集条件の見直しも並行する |
| ② 退去立会・室内査定 | 退去日当日 | 立会と同時に損耗の負担区分と工事範囲を確定する(スム住むは工事依頼時、立会代行が完全無料) |
| ③ 原状回復の見積 | 立会後 | 見積待ちが空白期間になりやすい。スム住むは見積無料・最短即日対応 |
| ④ 原状回復工事 | ワンルーム1日〜3LDK3〜4日が目安 | 短工期の業者を選ぶ。工事完了日を確定させ次工程を先行手配 |
| ⑤ 募集写真撮影・内見開始 | 工事完了直後 | 完了日基準で撮影・内見予約を事前に組み、完了当日から募集を全開にする |
ボトルネックになりやすいのは③の見積待ちと④の工事です。相見積もりに1〜2週間かけ、着工がさらに先になる…という流れでは、繁忙期の申込みピークを逃しかねません。立会から見積・工事までを一社で一気通貫に進められる体制を作っておくと、この空白を大幅に圧縮できます。参考までに、スム住むの間取り別パッケージの工期と料金の目安は次のとおりです。
| 間取り | 広さ | 料金 | 工期 |
|---|---|---|---|
| ワンルーム | 20〜25㎡ | 45,000円〜 | 1日 |
| 1K | 25〜30㎡ | 65,000円〜 | 1〜2日 |
| 1LDK | 40〜50㎡ | 128,000円〜 | 2日 |
| 2LDK | 55〜70㎡ | 198,000円〜 | 3日 |
| 3LDK | 70〜90㎡ | 275,000円〜 | 3〜4日 |
原状回復の品質が次期入居率を左右する理由
原状回復は「早ければよい」だけでなく、仕上がりの品質がそのまま次の募集力になります。入居希望者は募集写真と内見で、クロスの継ぎ目の浮きや隙間、床の傷や色ムラ、水回りの水垢・カビ汚れを想像以上によく見ています。第一印象で「きれいな部屋」と感じてもらえるかどうかが、成約スピードと成約賃料の両方に影響します。
また、施工品質の低い工事は入居後の不具合クレームにつながり、せっかく決まった入居者の早期退去、つまり退去率の再上昇という悪循環を招きます。壁一面だけ張り替えて色味が合わずかえって目立つ、といった失敗を避けるには、部分補修と全面張替えのバランス設計が重要です。なお、借主負担となる場合も「善管注意義務違反箇所を含む最小施工単位」が原則とされているため、負担区分の整理と施工範囲の設計はセットで行う必要があります。
仕上げのハウスクリーニング、特にキッチン・浴室・トイレの水回りとエアコンの清掃品質は、内見時の印象を大きく左右します。スム住むは原状回復工事からハウスクリーニング、間取り変更などの内装工事まで一括で対応し、「すぐ貸せる状態」で引き渡します。工事の種類の違いについては内装工事と修繕工事の違いで詳しく解説しています。
管理会社・オーナー様向け スム住むのサポート体制
スム住むは、東京・神奈川・埼玉・千葉・群馬・茨城・栃木の関東7県全域で、年間9,787件の退去対応実績を持つ原状回復の専門サービスです。空室期間の最小化に直結する体制を整えています。
退去立会代行が完全無料
原状回復工事をご依頼いただく場合、退去立会の代行は無料。立会と同時に工事範囲を確定し、時間のロスをなくします。
見積無料・最短即日対応
空白期間になりがちな見積待ちを最短即日で解消。繁忙期の募集タイミングを逃しません。
三者に透明な退去プロセス
管理会社・オーナー・入居者の三者に透明性の高い精算・報告で、敷金トラブルと評判リスクを抑えます。
入居中修繕から内装工事まで一括
退去時だけでなく、入居中修繕・ハウスクリーニング・内装工事まで窓口ひとつで対応。管理業務の手間を削減します。
退去立会代行の仕組みは退去立会代行 完全ガイドで、外注時の相場は退去立会代行の料金相場で詳しくご覧いただけます。
退去率・空室対策に関するよくある質問
Q1. 退去率は何%くらいが適正ですか?
物件タイプや立地によって大きく異なるため、一律の基準はありません。単身者向けは進学・就職・転勤にともなう退去が構造的に多く、ファミリー向けは居住期間が長くなる傾向があります。まず自社管理物件の過去2〜3年分の退去率を「年間退去戸数÷管理戸数×100」で算出し、同タイプの物件同士で比較しながら、前年より改善することを目標にするのが実務的です。
Q2. 退去の連絡を受けてから、どのくらいで原状回復の見積もりをもらえますか?
スム住むは見積無料・最短即日対応です。退去予告を受けた段階でご相談いただければ、退去立会(原状回復工事をご依頼いただく場合は立会代行が完全無料)と同時に工事範囲を確定し、そのまま着工の手配まで進められます。空室期間の短縮には、退去日前からの段取りが効果的です。
Q3. 原状回復工事の工期はどのくらいかかりますか?
目安として、ワンルームで1日、1Kで1〜2日、1DK・1LDKで2日、2DKで2〜3日、2LDKで3日、3LDKで3〜4日です。工事内容や部材の手配状況により前後しますが、事前に工事完了日をお伝えするため、募集写真の撮影や内見開始日を先行して計画できます。
まとめ
退去率は「年間退去戸数÷管理戸数×100」で誰でも算出でき、自社の過去実績との比較が改善の出発点になります。空室対策は、入居中修繕への迅速対応や透明な退去精算で退去そのものを減らす中長期の施策と、退去発生時に立会・見積・工事を一気通貫で進めて空室期間を縮める即効性のある施策の両輪で考えることが重要です。
スム住むは退去立会代行(工事依頼時は完全無料)から最短即日の見積、短工期・高品質の原状回復工事まで、関東7県全域でワンストップ対応します。管理戸数の多少にかかわらず、まずはお気軽にご相談ください。