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入居中からできる原状回復費用の抑え方
写真記録・掃除習慣・退去前チェックリストを専門業者が解説

原状回復の費用は、退去が決まってから業者を比較するだけでなく、入居中の過ごし方によっても変わります。入居時の記録の残し方、結露・カビや油汚れを溜めない習慣、退去前に確認しておきたいポイントを、年間9,787件の退去対応実績を持つスム住むがわかりやすくご案内します。

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目次

  1. なぜ「入居中の対策」が原状回復費用を左右するのか
  2. 入居時にやるべきこと:写真・動画で入居時の状態を記録する
  3. 結露・カビを防ぐ換気習慣
  4. 油汚れ・水垢を溜めない掃除習慣
  5. 退去前セルフチェックリスト
  6. 退去通知〜立会い当日までにやること
  7. よくある質問

なぜ「入居中の対策」が原状回復費用を左右するのか

原状回復の費用を抑えると聞くと、退去が決まってから業者を比較したり、見積書の内訳を確認したりする場面を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。もちろんそれも大切な工程ですが、実は費用の大きさを左右するもう一つの要因が、退去が決まるよりずっと前、入居中の過ごし方にあります。

国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、日照による壁紙の変色や家具の設置跡といった通常の使用による損耗・経年変化は貸主(オーナー)負担が原則とされています。一方で、タバコのヤニや臭い、ペットによる傷、結露を放置したことによるカビ、飲みこぼしを放置したシミなど、故意・過失や善管注意義務違反による損耗は借主負担とされています。2020年4月施行の改正民法621条でも、通常損耗と経年変化について賃借人が原状回復義務を負わないことが明文化されました。

つまり、費用を抑えるための本質的なポイントは「経年劣化の範囲で済む住まい方をし、それを証明できる状態にしておくこと」にあります。入居時の状態を記録し、日々のちょっとした習慣で汚れの固着や放置を防ぎ、退去前にセルフチェックをしておく。この一連の流れを押さえておくだけで、退去時に慌てて業者を探したり、負担区分をめぐって水掛け論になったりするリスクを大きく減らせます。

退去が決まってからの安くする方法は原状回復を安くする10の方法で、負担区分の詳しい考え方は原状回復ガイドライン完全解説でご覧いただけます。ここでは、入居中からできる予防策を順にご紹介します。

入居時にやるべきこと:写真・動画で入居時の状態を記録する

原状回復の負担区分をめぐる話し合いで最もこじれやすいのが、「その傷や汚れが入居前からあったものか、入居中についたものか」がはっきりしないケースです。入居時の状態を写真や動画で残しておけば、退去時にこの切り分けをスムーズに行うことができ、通常損耗の範囲を超えた請求を防ぐ材料になります。

撮影しておきたい箇所

部屋全体が写る位置から四隅・壁一面ずつ・床全体を明るい状態で撮影し、すでに傷や汚れ、へこみがある場合はその部分に近づいて撮っておきましょう。キッチンや浴室、洗面台、トイレといった水まわり、エアコンや給湯器などの設備、収納の内部、畳や襖・障子といった建具も対象です。壁紙の継ぎ目のはがれや床のきしみなど、気づきにくい部分もチェックしておくと安心です。

記録を「証拠」として残す工夫

スマートフォンで撮影する際は、日付が自動で記録される設定にしておくか、その日の新聞やカレンダーなど日付がわかるものを一緒に写し込むと、後から日付を証明しやすくなります。入居時の立会いがある場合は、その場で気になる箇所を担当者と一緒に確認し、写真と合わせて記録に残してもらうのが理想です。立会いがない場合も、撮影したデータを管理会社宛てのメールに添付して送っておけば、双方が同じ情報を共有した状態でスタートできます。

この記録は退去時までそのまま保管しておき、後述する退去前セルフチェックリストと見比べる際にも活用します。

結露・カビを防ぐ換気習慣

先述のとおり、結露を放置したことによるカビは、故意・過失や善管注意義務違反による損耗として借主負担になり得るとされています。建物の構造上、結露そのものをゼロにすることは難しい場合もありますが、日頃から換気を心がけ、結露を放置しない住まい方をしていたかどうかが、負担区分を分ける大きなポイントになります。

日常でできる換気・除湿の工夫

室内と屋外の空気を入れ替えるには、対角線上にある2か所の窓を数分開ける換気が効果的です。毎日決まった時間に短時間でもよいので換気する習慣をつけると、湿気がこもりにくくなります。浴室や洗面所、キッチンなど水を使う場所では換気扇を回しっぱなしにする、洗濯物を部屋干しする際は除湿機やサーキュレーターを併用するといった工夫も、結露やカビの発生を抑えるうえで役立ちます。

結露を「放置」しないための小さな習慣

冬場など窓ガラスやサッシに結露が発生しやすい時期は、朝起きたときに軽く拭き取るだけでも、水分が壁紙や床に染み込んでカビの原因になることを防げます。家具や家電を壁からわずかに離して設置すると、壁との間に空気の通り道ができ、湿気がこもりにくくなります。クローゼットや押し入れの中も除湿剤を置き、詰め込みすぎないようにすることで、見えない場所でのカビの発生を防げます。

万が一カビが発生してしまった場合も、早期に気づいて対処すれば被害の範囲を抑えられます。負担区分の判断で迷った際は原状回復トラブル対処法もあわせてご参照ください。

油汚れ・水垢を溜めない掃除習慣

キッチンの油汚れや水まわりの水垢も、日々のお手入れ次第で負担区分の印象が変わってくる部分です。軽度な汚れは通常の生活で生じるものとして扱われやすい一方、長期間にわたって放置し固着させてしまうと、善管注意義務違反として扱われるリスクが高まります。特別な道具がなくても続けられる習慣を、部位ごとにご紹介します。

キッチンまわり

換気扇やコンロ周りの壁は、油が飛び散った直後であれば中性洗剤を含ませた布で軽く拭くだけで落とせますが、時間が経つと油が酸化して固着し、落としにくくなります。調理のたびに「使ったらすぐ拭く」を習慣にするだけで、退去時にこびりついた油汚れの清掃費用がかかるリスクを減らせます。換気扇のフィルターも月に一度程度を目安に確認しておくと安心です。

浴室・洗面・トイレ

水垢は水道水に含まれるミネラル分が固まってできるため、使用後に鏡や蛇口の水気を軽く拭き取るだけでも付着を大きく抑えられます。浴室のゴムパッキン部分は特にカビが発生しやすいので、入浴後の換気とあわせて、気づいたときに簡単に拭き掃除をしておくとよいでしょう。トイレの黄ばみや黒ずみも、定期的な清掃で防ぎやすい部分です。

床・建具・ペットがいる場合

フローリングは飲みこぼしをそのままにすると変色やシミの原因になるため、こぼしたらすぐに拭き取ることが基本です。ペットを飼っている場合は、爪による引っかき傷や臭いも借主負担とされやすい項目のため、床や壁を保護するシートを活用したり、こまめな掃除・消臭を心がけたりすることが費用の抑制につながります。

日々の掃除に加えて、退去前に一度まとまった清掃をしておきたい場合は、ハウスクリーニングサービスの利用も選択肢になります。詳しくは退去前クリーニングの解説ページをご覧ください。

退去前セルフチェックリスト

退去の1〜2週間ほど前になったら、入居時に撮影した写真と見比べながら、次の表を目安に室内を一通り確認してみましょう。気になる箇所が見つかった場合、それが通常損耗の範囲なのか、自分で手入れできる汚れなのかを事前に把握しておくと、立会い当日の説明もスムーズになります。

場所 チェック項目 確認のポイント
壁・天井 画鋲以外の穴、落書き、タバコのヤニ・臭い 画鋲程度の穴は通常損耗の範囲とされる一方、大きな穴やヤニは借主負担になりやすい
床・フローリング 家具の凹み跡、飲みこぼしのシミ、傷の深さ 設置跡は経年変化、放置したシミは借主負担になりやすい
水まわり 油汚れ・水垢・カビの固着 固着する前に自分で清掃できるか確認する
建具・畳・襖 破れ、すり切れ、キズの有無 畳表・襖紙は消耗品として経過年数を考慮しない扱いになる点に留意する
設備 エアコン・給湯器などの動作、フィルターの汚れ 故障や不具合は退去前に管理会社へ申告しておく
窓・玄関 鍵の動作、窓まわりの結露・カビ跡 カビ跡が目立つ場合は換気不足の痕跡として指摘される可能性がある
契約内容 賃貸借契約書・特約の再確認 ハウスクリーニング特約など、義務内容が明記された特約の有無を確認する

チェックの結果、自分で対応できる汚れは早めに手入れをし、判断に迷う箇所は写真に残したうえで立会い当日に相談する準備をしておきましょう。

退去通知〜立会い当日までにやること

退去を決めてから立会いを終えるまでには、いくつかやっておきたいことがあります。全体の流れを時系列で整理すると、次のようになります。

時期 やること ポイント
退去を決めたら 契約書で解約予告期間を確認し、管理会社へ退去通知を提出する 予告期間は契約によって異なるため、必ず契約書で確認する
立会い日程の調整時 立会い日を決め、入居時の写真データを見返しておく 当日の説明に備えて記録をすぐ出せるようにしておく
退去1週間前ごろ セルフチェックリストで室内を点検し、気になる箇所を掃除する 固着した汚れは無理をせず、専門のクリーニングも検討する
退去前日〜当日 荷物を搬出し、最終的な掃除と忘れ物の確認をする 空室に近い状態で立会いに臨めるようにする
立会い当日 管理会社・オーナー側の担当者と室内を確認し、負担区分の説明を受ける 疑問点はその場で質問し、口頭だけでなく書面にも残してもらう
立会い後 敷金精算書の内容を確認する 内訳が単価×数量で示されているか、不明点は問い合わせる

この退去立会いは、本来であれば準備や日程調整に手間がかかる工程です。スム住むでは、原状回復工事をご依頼いただく場合、退去立会代行を完全無料で承っています。管理会社・オーナー・入居者の三者に透明性の高いプロセスで対応しますので、立会い当日の進め方に不安がある方もご相談ください。詳しくは退去立会代行 完全ガイドでご紹介しています。

敷金精算書の見方や記載項目のチェックポイントは敷金返還の基礎知識、精算書のテンプレートは敷金精算書の書き方・テンプレートで無料配布していますので、あわせてご活用ください。

よくある質問

Q. 入居時の写真は具体的に何を撮っておけばよいですか?

A. 部屋の四隅・壁の全体・床全体を明るい場所で撮影し、すでに傷や汚れがある箇所は日付がわかる状態で近づいて撮っておくことをおすすめします。キッチン・浴室・トイレなどの水まわり、エアコンや給湯器といった設備、建具や畳の状態も記録しておくと、退去時に「入居時からあったものか」を確認する材料になります。撮影データは管理会社にも共有しておくと、双方の認識をそろえやすくなります。

Q. 結露によるカビは必ず借主負担になりますか?

A. 必ずというわけではありませんが、国土交通省のガイドラインでは、結露を放置したことによるカビは善管注意義務違反として借主負担になり得るとされています。一方で、建物の構造上避けられない結露に対して通常の生活上の対応をしていた場合は、通常損耗として貸主負担になる考え方も示されています。日頃の換気や拭き取りといった対応をしていたかどうかが、負担区分を分けるポイントになります。

Q. 退去立会いに来てもらう際、何を準備しておけばいいですか?

A. 入居時に撮影した写真データ、賃貸借契約書と特約の内容、退去前セルフチェックリストで確認した気になる箇所のメモを準備しておくとスムーズです。立会い当日は口頭の説明だけで済ませず、負担区分や金額の根拠を書面やメールで残してもらうようにしましょう。スム住むでは、原状回復工事をご依頼いただく場合、この退去立会代行を完全無料で承っています。

まとめ:原状回復の費用は、入居中の積み重ねで変わる

原状回復の費用を抑える工夫は、退去が決まってからだけでなく、入居中から始められます。入居時に写真・動画で状態を記録しておくこと、結露やカビを溜めない換気習慣、油汚れや水垢を固着させない掃除習慣、そして退去前のセルフチェックと立会いまでの準備。どれも今日から取り入れられる小さな行動ですが、積み重ねることで通常損耗の範囲を超えた請求を防ぐ材料になります。

それでも実際の工事費用や負担区分の判断に不安がある場合は、専門業者への相談が近道です。スム住むは関東7県で年間9,787件の退去対応実績があり、見積無料・最短即日対応・退去立会代行も完全無料(工事ご依頼時)でご案内しています。

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